編集後記
▶1月はあっという間に過ぎてしまいました。今号も大幅に遅れて刊行することになってしまいました。申し訳ございません。
▶巻頭グラビアでは湘南記念病院乳がんセンター長の土井卓子先生をご紹介させていただきました。萬谷看護師長からお聞きした次の一言は、強烈に印象に残っています。土井先生は「すごく元気で、動いていないと具合が悪くなるらしいんです。長期の休みなんか取ると、風邪をひくとか仰っていました」。そこへタイミングよく土井先生が、お見えになりました。手術を「3分前に終わった」と言われながらです。ある日のスケジュールについてお話しになり、「ときには5、6分刻みで組むこともあります。ダブルブッキングしないために、乳腺事務の秦さん(ドクターズクラーク)にお願いして調整してもらっているんですけどね」。すさまじいですね。
▶土井先生の、次の一言にも感銘を受けました。「私は医師として、余命宣告は絶対にしません」。
▶「人は何のために戦争をするのか」については、今号では書けませんでした。次号で書かせていただきます。
(基)
▶2025年も明けて早や1カ月を過ぎようとしています。去年の12月初旬、南足柄市にある大雄山最乗寺を訪ねたからもうすでに何年も過ぎてしまったような感覚です。この寺の紅葉は美事だと聞いていたので、近くに越してきたこともあり見に行くことに。確かに紅葉は美しく広い境内を彩っており、目を楽しませてくれました。満足して最終バスに乗り込みます。バスはすぐにうっそうとした杉木立の中へ入っていきました。民家の灯りも見えず、ただただ漆黒の闇のなかを走っていくのです。バスの窓から伝わる山の冷気が一段と強まったような気もします。普段から明るすぎる夜に慣れている身にとってはこの暗さは不意打ちでした。本能的な恐怖さえ感じましたが、それと同時に新鮮な驚きを伴った一種のなつかしさも覚えました。最近、再読した谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』のくだりを思い出したせいかもしれません。人工的な照明がない夜にしか出現しない本物の闇を久しぶりに味わいました。つい先ほどまで愛でていて、今もまぶたの裏に映えている紅葉とのコントラストが心に残ります。
(後藤)
(vol.56)
Life-line21 Topic
バックナンバー
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掲載記事紹介
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[創刊3周年記念号(vol.13)]掲載
がん診療連携拠点病院指定一覧表
(出所:厚生労働省ホームページより転載)
緩和ケア病棟入院料届出受理施設一覧
資料提供:日本ホスピス緩和ケア協会 http://www.hpcj.org/list/relist.html
先進医療を実施している医療機関の一覧表
(出所:厚生労働省ホームページより「がん医療」関連に限定して転載)